弾性ストッキングとは、四肢の静脈血、リンパ液のうっ滞を軽減または予防するなど、静脈還流の促進を目的に使用される弾性ストッキング(腕用の弾性ストッキングも含む)です。抹消から中枢に向かい漸減的に圧迫を機能を有します。
弾性ストッキングの繊維と生地の特徴
弾性糸とは
弾性ストッキングは圧迫圧を生み出すために弾性糸を使用します。弾性糸は天然素材の生ゴム、合成繊維では主にポリウレタンを原料としています。
弾性糸はそのまま糸(ベア糸)で使用する場合と上にナイロン糸や綿糸などを巻いたかばリング糸を使用する場合とがあり、カバリング糸には一重に巻かれたもの(シングルカバリング糸)、二重に巻かれたもの(ダブルカバリング糸)に分かれます。
ゴム糸・ポリウレタンの弾性糸のどちらも傷つくと裂けやすいので、綿糸やナイロン糸などを巻いたカバリング糸の方が、製品着圧の耐久性を維持するうえで効果的です。
生地について
織物に比べて伸縮性があるため、医療用弾性ストッキングはすべて編物の構造になっています。編物は経編みと緯編みに大別され、ストッキングは緯編みの中の丸編み機や横編み機が使用されています。
医療用弾性ストッキングはゴム糸やポリウレタン弾性糸をインレイ(挿入編み)することで安定した圧迫圧を出すことが出来ます。
【丸編み】 連続的に挿入されます。 | 【平編み】 往復して一段ごとに上がります。 |
インレイは圧迫圧を出すための弾性糸を編目の間に挿入してく方法です。
インレイした弾性糸が生み出す圧迫圧は円周の中心に向かって働きます。
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